宇宙海賊
宇宙海賊とは、短期集中表紙連載〝エネルのスペース大作戦〟で登場した高度な科学技術を持った宇宙人のことである。
宇宙海賊の存在やその正体については、この扉絵以外では全く描かれておらず、彼らが何者なのかについてはわかっていない。
宇宙海賊は様々な姿をしていることがわかっており、その容姿などからしか彼らに関する情報は存在しないが、宇宙海賊の存在はワンピース世界に潜む数々の謎を提供している。
今回はこの宇宙海賊がいったい何者なのか考察していく。
月遺跡発掘計画
扉絵において宇宙海賊は月遺跡発掘のために月を訪れていたようだ。宇宙船を持っていたことなどから、彼らが月で生まれた生命体でないことは明らかであるため、青色の星でも月でもない別の天体に住む生物であるといえる。
また、宇宙海賊はミンク族のような容姿をした種族と人間のような容姿をした種族の少なくとも2種類が存在しており、これらが同一の惑星からやってきたのかは定かではない。
腹部に計器のようなものを付けているのは機械なのか生物なのか定かではなく、同一の容姿をしたものが存在しているため、作り出されたロボットかもしれない。後ろのナマズみたいな生物もよくわからない。
彼らについて言えることは月に向かって宇宙空間を移動し、機械を用いて遺跡を発掘するほどの高度な科学技術を持っているということである。
彼らがどのようにして月遺跡の存在を知ったのか、なぜ月遺跡を発掘していたのかについては全く不明だが、宇宙海賊が描かれた限られた描写から「青色の星」の生命との関連が浮かび上がる。
ベガパンク
政府の天才科学者Dr.ベガパンクの正体については未だ明かされていないが、彼もまた高度な科学技術を持っている。
スリラーバーク編におけるバーソロミュー・くまの発言ではベガパンクの科学力は「人類が500年をかけて到達する域」に達しているようだ。
この発言からはベガパンクが「人類」ではないという可能性が示唆されている。宇宙の文明が高度な技術を持っていることを踏まえれば、彼が宇宙海賊と同じルーツを持った宇宙人とも考えられる。
また、宇宙海賊が描かれた〝エネルのスペース大作戦〟ではツキミ博士という科学者が登場している。この博士が「カラクリ島」で作り出したロボットは月の古代遺跡にあったロボットと非常に似た容姿をしている。
さらに、ベガパンクの故郷であるバルジモアがあるのは「からくり島」であり、ツキミ博士のいた島と関係がありそうである。
実はツキミ博士はバルジモアの出身者であることがわかっており、彼らの科学技術は同じルーツを持っていることがほとんど確定している。
ベガパンクやツキミ博士は宇宙人をルーツに持っているかもしれない。月から資源不足で「青色の星」にやってきた〝月の人〟の子孫が彼らであると考えられる。
ミンク族
宇宙海賊の中にはミンク族のような容姿をした人物がいる。ミンク族は満月を見ると〝月の獅子〟と呼ばれる狂暴化状態になる全身を毛皮で覆われた種族で、月の生命体だった可能性が囁かれている。
ミンク族のような宇宙海賊は毛皮が存在せず、よく見るとミンク族とは違う生物のようだが、これが宇宙環境に適応して進化を遂げたミンク族の姿である可能性は十分にある。
また、彼らは「電気」を使用して攻撃する描写が描かれており、「エレクトロ」と呼ばれる電気攻撃を生まれながらに使用できるミンク族との共通点がある。
さらに言えば、高度な科学には「電気」の力が不可欠であるため、電気を生み出せる種族であるミンク族は宇宙人達にとって絶好の資源ともいえる。
宇宙海賊は何者なのか
そもそも「宇宙海賊」というのは「宇宙船に乗って宇宙空間で活動する海賊のこと」を指す言葉である。つまり、扉絵で登場した宇宙海賊の故郷の天体以外にも天体が存在する可能性が示唆されている。
バスターコールによって滅ぼされた考古学者の島オハラの地球儀には複数の天体が存在しており、宇宙海賊はこのいずれかの天体を拠点に活動しているのかもしれない。
宇宙海賊が今後どのような形で登場するのかは定かではないが、そもそも内部にしか都市が存在していない月そのものには生物は存在していなかった可能性すらある。
また、月は何らかの目的で外部からやってきた宇宙海賊達によって都市が作られたという可能性がある。そうなるとそもそも〝月の人〟というのは高度な科学文明を持った別の天体の宇宙人ということになる。
宇宙海賊の存在は、歴史における青色の星と月の関係だけでなく、宇宙との関係を示唆している。宇宙人は青色の星に何をもたらしたのか。宇宙海賊はこの世界の秘密を解き明かす重要な要素の1つといえるだろう。
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