〝月の人〟
〝月の人〟は短期集中表紙連載〝エネルのスペース大作戦〟で登場した壁画に描かれた月の古代都市に生きた翼を持った種族である。
彼らは太古の昔に資源不足のために青色の星を目指したことが明らかになっている。しかし、彼らがいつ青色の星に辿り着いたか、彼らは青色の星にどのような影響をもたらしたのかという点については未だ明確な答えが出されていない。
今回は〝月の人〟がいつ青色の星にやってきたのかということについて考察していく。
天暦と海円暦
〝月の人〟について考察する上で非常に重要になってくるのがワンピースに登場する暦の存在だ。実はこれはワンピースの歴史を考えるために欠かせないものである。
ワンピースの暦は2種類存在し、古い方から「天暦」と「海円暦」となっている。現実世界における暦の変化、改暦というのは古くは暦法の発達による改良が多かったが、特に中国や日本では皇帝や天皇が変わるごとに改暦をしていた。現在は世界の多くの地域において太陽暦の1つであるグレゴリオ暦が一般的である。
ワンピースにおける改暦が暦法が変わったことによるものなのか、支配者が変わったことによるものなのかは定かではないが、その名前から推測することができる。
まず、天暦というのは太陽暦や太陰暦のような青色の星から見た暦の可能性が考えられる。一方で最も重要なのは海円暦である。ルフィ達が航海している青色の星には宇宙に行く技術は存在してないため、この星が球体であることを知る術は存在しない。
つまり、海のあるこの星を「円」と表現できるのは宇宙からやってきた種族にしかできないことだ。これは〝月の人〟が青色の星にやってきた時期を推定するための重要なヒントとなる。
来訪
モンブラン・ノーランドがジャヤに到着したのは海円暦1122年のことである。

これは約400年前の出来事であるため、ルフィ達が生きる現代は海円暦1500年代ということになる。
つまり、現在から1500年前に宇宙からやってきた者達の支配が始まったという仮説を立てることができ、彼らがやってきたのは1500年前以前だということがわかる。
この支配者が〝月の人〟であれば、彼らが月からやってきたおおよその時期が絞れるが、1500年経った今、翼を持った〝月の人〟の姿は青色の星に全く見られない。
青色の星にいた翼を持った人々は400年前にジャヤにいたシャンディアとウルージなどの少数の空島出身者だけである。
この現状だけを見ればとても青色の星を支配した〝月の人〟の面影はない。これは混血によって翼という特徴が失われたという可能性が考えられるが、未だ明確な答えはない。
少なくとも1500年ほど前に青色の星が球体であることを知っていた来訪者が地上を支配し始めたということは明らかで、それが〝月の人〟だったのか、はたまた別の生命体だったのかは現時点では判別できない。
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