象主ズニーシャの罪
象主は背中にミンク族を乗せて1000年もの間歩き続けているゾウである。彼は大昔にある罪を犯したために歩くことしか許されていないのだという。
象主が犯した罪とはいったい何なのだろうか。これはミンク族を背中に乗せて歩いていることと何らかの関係があると考えられる。
さらに象主がミンク族を背中に乗せて1000年歩いていることは明らかになっているが、何年生きている象なのか、ということは実は判明していない。
1000年ミンク族を乗せているという点から少なくとも1000年前には現在のようなミンク族を乗せられる大きさだったということだ。実際の象主の年齢は数千年単位という可能性すら考えられる。
光月家のモモの助の命令に従うという点から光月一族の祖先が象主に命令を下した可能性は高い。今回は象主の犯した罪と歩き続けている理由について考察していく。
ミンク族の起源
象主の罪について考えるにあたって、まずはゾウが運んでいるミンク族について考えてみたい。
ミンク族がどこからやってきた生物なのかという問題はこれまで何度も言及されてきた。ミンク族と月の関係性から、彼らは月の種族だったという説が多くみられるが、おそらくミンク族は青色の星の生物である。
根拠は非常に単純なもので、それはミンク族が青色の星の生物の特徴を持っているからである。
これは魚人・人魚族を考えるとわかりやすい。魚人や人魚は青色の星に生息する海の生物の特徴を持っている。そして逆にミンク族は青色の星に生息する陸の生物の特徴を持っているのだ。
このことからミンク族が青色の星以外の生物である可能性は低いのではないだろうか。前提としてこれはミンク族という種の起源の問題であり、ミンク族が月に住んでいたことがあるという可能性を否定しているわけではない。
ではなぜ彼らは〝月の獅子〟になるのか。これに象主の罪が関係している可能性が高い。象主がミンク族を守るように運んでいることからも象主はミンク族を危険に晒すようなことをしてしまったのかもしれない。
罪
ここまで述べてきた通り象主の罪はミンク族と関係がありそうである。ここで思い出してもらいたいのは象主は大昔に罪を犯したことで「ただ歩くことしか許されていない」という点だ。
つまり、象主には「歩くこと」以外の何かができると考えられる。象主のモデルはダリの『象』という作品に登場する宇宙象である。
この宇宙象は「宇宙における権力の無重力さ」を表しているとされ、この『象』に描かれたゾウの特徴をモデルにしているならば象主はおそらく相当軽く「浮くこと」ができる。
さらに注目すべきはゾウの耳である。ゾウは耳がひどく損傷しており、元々はもっと大きな耳を持っていたという可能性がある。つまり、ゾウはディズニー映画に登場するダンボのように耳を翼にして空を飛ぶ生物かもしれない。
このような点を踏まえると、象主は大昔にミンク族をどこかに運んでしまい、危険に晒したのではないかという仮説が生まれる。
では象主はミンク族をどこに飛ばしたのか。それこそが月なのではないだろうか。
月の都市
ミンク族は青色の星にいたが、ある時に象主に運ばれて月に辿り着いた。象主がなぜミンク族を連れて月に行ったのかは定かではないが、月の古代都市に代表されるように、宇宙には電気を使用する技術があり、ミンク族の「エレクトロ」は非常に重要な資源である。
このことからミンク族は奴隷のような扱いを受け、その遺伝子に刻み込まれた「怒り」が〝月の獅子〟になる原因になったのではないだろうか。
また、短期集中表紙連載〝エネルのスペース大作戦〟で登場したミンク族のような姿をした宇宙海賊は電気を使用しており、宇宙に残されたミンク族の子孫が進化した姿とも捉えられる。
準備中
しかし、この象の罪に関する仮説の大きな問題点は、月の古代都市に住んでいた〝月の人〟は太古の昔に青色の星を目指していたという点である。ここまでの仮定が正しいとするならばミンク族が月に辿り着いた時に彼らを奴隷にした生命が存在していなければならない。
ワンピースの暦の関係から1500年ほど前に宇宙からやってきた種族が世界を支配し始めた可能性があるが、それが果たして〝月の人〟だったのか、〝月の人〟はいつ青海にやってきたのかなどの謎に関しては全く不明なままである。
象主はミンク族を守るために彼らの国を運んで1000年以上も歩き続けていると考えられるが、その正体に関しては多くの謎が残されたままである。
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