【ワンピース考察】〝シャボンディ諸島編〟から導く「バーソロミュー・くま生存説」

〝悪魔の実〟

くまの死

バーソロミュー・くまは政府の人間兵器開発のため実験体として自らを提供し、頂上戦争前の最後の改造によって「死亡した」とされています。

元バーソロミュー・くま(出典:尾田栄一郎『ONE PIECE』集英社)

 しかし、くまの「肉体」は無敵奴隷として生きており、「革命軍」が奪還を試みていたことなどからも、彼の死が改造によるものである以上、生存している可能性は捨てきれません。

 実は、くまの生存を示唆する描写が〝シャボンディ諸島編〟にて描かれています。

くまとパシフィスタ

 〝シャボンディ諸島編〟では、くまと全く同じ姿をした複数体・・・の戦闘兵器「パシフィスタ」が登場しました。

キッドとパシフィスタ(出典:尾田栄一郎『ONE PIECE』集英社)

 最初に登場したのはキッドとローの前に現れた個体で、当時、この人間兵器の正体は読者もキッド、ローにも明かされておらず、彼らはパシフィスタを「くま」と誤認しました。

 もう1体のパシフィスタはウルージの前に現れます。この個体はドレークとも交戦します。

ウルージとパシフィスタ(出典:尾田栄一郎『ONE PIECE』集英社)

 〝麦わらの一味〟の前には「PX-4」という製造番号を持ったパシフィスタが現れ、彼らは全員で力を合わせて何とかこれを倒しました。

「PX-4」(出典:尾田栄一郎『ONE PIECE』集英社)

 しかしその直後、彼らの前に「PX-1」が現れたのです。

戦桃丸と「PX-1」(出典:尾田栄一郎『ONE PIECE』集英社)

 絶体絶命に追い詰められた〝麦わらの一味〟は、レイリーと本物・・のくまに助けられます。つまり、あの日シャボンディ諸島には本物のバーソロミュー・くまも上陸していたのです。

くまとレイリー(出典:尾田栄一郎『ONE PIECE』集英社)

くまか否か

「PX-5」と「PX-7」(出典:尾田栄一郎『ONE PIECE』集英社)

 2年後、再集結した〝麦わらの一味〟は「PX-5」「PX-7」と戦います。

 2年後に登場したパシフィスタは、2年前に一味を追い詰めた「試作品プロトタイプ」のようで、視界に捉えた「海賊の懸賞金と名前を機械的に話す」という点で2年前とは異なっています。

2年後のパシフィスタ(出典:尾田栄一郎『ONE PIECE』集英社)

 製造番号が判明している2年前のパシフィスタは「PX-1」と「PX-4」でした。
 2年後に「PX-5」が現れたことを踏まえても、2年前に現れた4体のくまは「PX-1」から「PX-4」の製造番号を持っていたと考えられます。

 しかし、実はキッドとローの前に現れた1体目のパシフィスタだけ戦闘描写がありません。
 描かれたのは手袋を外す場面のみで、その後どんな戦闘が繰り広げられ、集結したのかについては明かされていないです。

???vs.キッドとロー(出典:尾田栄一郎『ONE PIECE』集英社)

ローとくま

 製造番号だけを見れば、島には「PX-1」から「PX-4」までの4体のパシフィスタが投入され、それぞれが「最悪の世代」と戦ったかのように感じられます。

 しかし、キッドとローと対峙した人物だけはくまか否かの判断ができません。唯一の判断材料は彼らの前に現れた人物がくまがいつも持っている聖書バイブルがないことだけです。

 実はこのパシフィスタは「トラファルガー・ロー」の名を口にしています。
 2年前のシャボンディ諸島で言葉を放ったのはこの〝くま〟とアプーの名を口にしたくまだけです(頂上戦争では別の個体が言葉を放っています)。

ローとくま(出典:尾田栄一郎『ONE PIECE』集英社)

 この人物は明らかにローに反応を示しており、もし仮にこの個体が本物だとすれば、ローに対して何らかの意識があったということになります。

 また、彼らには多くの共通点があり、このことからも彼らが何らかの関係を持っている可能性があります。

シャンブルズ

〝シャンブルズ〟(出典:尾田栄一郎『ONE PIECE』集英社)

 2年後のパンクハザード編で特に印象的に描かれたのは、ローの能力〝オペオペの実〟の〝シャンブルズ〟という技でした。

 この技は〝シャボンディ諸島編〟でも登場していますが、「心」といった非物質的な対象を交換できることが初めて明かされたのは〝パンクハザード〟です。

 死亡したはずのくまは、いまでも〝ニキュニキュの実〟の能力を使用しています。

 これは、パンクハザードで〝シャンブルス〟を受けたチョッパーのように、心が入れ替えられた肉体や魂には能力が宿ったままになるということです。

 くまの人格が〝シャンブルズ〟によって入れ替わったとすれば、その時期は2年前のシャボンディ諸島から頂上戦争までの間と考えるのが妥当でしょう。

 しかし、ベガパンクがくまに人格を失う手術を施す直前、確かに彼の「心」はそこに存在していました。
 この謎を解かなければ〝シャンブルズ〟によるくま生存の可能性は絶たれます。

残る疑問とその〝答え〟

 この仮説には2つの重大な問題があります。

  1. 死の直前、確かにくまの「心」は彼の肉体に存在していた
  2. くまの人格は何と入れ替わったのか

 非物質的なものと物質的なものの入れ替えはこれまで描かれていないため、「心」と物質的な「何か」の交換が可能かは不明です。

人格移植手術(出典:尾田栄一郎『ONE PIECE』集英社)

 では、彼に「心」は弾き出せるでしょうか。

 彼の弾き出す「記憶」はコピーだといいます。つまり、もし仮に「心」が弾き出せるとしたら、それもまたコピーでしょう。

 では、くまの本物の「心」とそのコピーをローの〝シャンブルズ〟で入れ替えることができたとしたら?

 失われたくまの自我はコピーということになり、本当の「心」は今もどこかに存在しているということになります。

 なぜ、ここまで妄想めいた考察をしてまでくまの生存に期待するのか。それはくま自身の不運な運命を思ってのことでもありますが、もう1つ、重要な理由があります。

 それは、彼は今、「肉体」と「記憶」が存在するからです。

 〝ニキュニキュの実〟が宿る彼の「肉体」と弾き出された彼の「記憶」の存在こそが、彼自身の生存を導く重要な要素といえるでしょう。

 残るは彼自身の「自我」、つまりは「心」です。この最後のピースが揃うことで、〝救いの神〟は復活を遂げ、親子は幸せを取り戻すのです。

 シャボンディ諸島から〝麦わらの一味〟を逃がしたくまの〝真意〟は、まだ彼らに伝わっていません。
 一味崩壊後の2年間、サウザンド・サニー号を守り続けた戦士に一味が感謝を直接伝えることを願ってみんなで祈りましょう。

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