【ワンピース考察】ラブーンの額の傷はアイランドクジラの帰巣本能がもたらしたものだった!?

ワンピース研究・考察
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ラブーンの額の傷

 ラブーンは50年ほど前に〝西の海ウエストブルー〟からルンバ―海賊団とともに双子岬に到達したアイランドクジラで、「世界を一周して戻る」と約束した彼らを待ち続けて赤い土の大陸レッドラインに頭を打ちつけるようになった。

 それを知ったルフィは世界を一周してまたここに戻るという「約束」をラブーンと交わし、ラブーンが頭を打ちつけて体を傷つけるのを止めるためにラブーンの額に海賊旗を描いて双子岬をあとにした。

ラブーン(出典:尾田栄一郎『ONE PIECE』集英社)

 ロジャーの船に船医として乗った双子岬の灯台守クロッカスは過去にルンバ―海賊団の消息をラブーンに伝えたが、ラブーンは聞き入れようとせず、その時から頭を打ちつけ始めたようだ。

 このラブーンの行動はルンバー海賊団との再会を願う思いからの行動と考えられてきたが、新世界に突入直後からラブーンが頭を打ちつける理由にはもっと本能的な生物としての理由が関係している可能性が浮上した。

シュシュ

 実はラブーンと似た境遇を持つ動物は他にも登場している。それは東の海イーストブルー編でバギー一味と戦った町で登場したシュシュという犬だ。

 この犬はまるで忠犬ハチ公のように主人の帰りを待っていたが、町長のプードルはこのように発言している。

シュシュ(出典:尾田栄一郎『ONE PIECE』集英社)

 頭のいい犬であるシュシュは、主人の死にはとっくに気付いていて、主人の形見である店を守り続けているのだプードルは発言していた。

 犬は一般的に頭の良い動物とされるが、クジラも高い知能を持つと言われている。クロッカスはラブーンがルンバー海賊団を待つ意味を無くさないために彼らの死を聞き入れようとしないと発言していたことからもシュシュとラブーンは対比されている。

 つまり、ラブーンが赤い壁に頭を打ち続けていた理由には彼らの帰りを待つという意味だけでなく、もっと別の意味が存在する可能性がある。

アイランドクジラの額の傷

 アイランドクジラは〝西の海ウエストブルー〟にのみ生息するクジラで、新世界に〝麦わらの一味〟が到達したときもは群れで登場している。彼らがなぜ新世界にいたのかは定かではないが、実はラブーン以外のアイランドクジラの額にも傷があった。

アイランドクジラ額の傷(出典:尾田栄一郎『ONE PIECE』集英社)

 なぜラブーン以外のアイランドクジラの額に傷があったのだろうか。ラブーンと同じように〝赤い土の大陸レッドライン〟に突撃してついた傷だとすれば、この行動はアイランドクジラの習性かもしれない。

 さらにこの場面の前にはブルックが唄う「ビンクスの酒」に反応していたことや魚人島編で海王類が「2人の王が出会う日をクジラ達も喜んでいる」と発言していたこと、ゾウの背中に「クジラの森」が存在していたことなどからも、クジラとその中で最も大きい種と言われるアイランドクジラは歴史的な出来事と大きく関係している可能性が高い。

 もし、ラブーンやその他のアイランドクジラの行動がアイランドクジラの生まれ持った習性だとすれば、彼らがこのような行動をとるようになった理由があるはずだ。その理由とはいったい何だろうか。

なぜ頭を打ちつけているのか

 このアイランドクジラの行動の理由を考察する前に頭に入れておきたいことは、理由次第ではラブーンの行動がルンバー海賊団との再会を願ったものではなかったと解釈されかねないということだ。

 この点を考慮すると自ずと「アイランドクジラは何かとの再会を願って〝赤い土の大陸レッドライン〟に頭を打ち始めた」という仮説が浮かび上がってくる。

 〝赤い土の大陸レッドライン〟は世界を2つに分かつ壁であり、これができたせいでクジラ達が海を自由に行き来することができなくなったのだとすれば、アイランドクジラが一斉に頭を打ちつけ始めた理由にも頷ける。それが時を経て習性として遺伝していった可能性は十分に考えらえれる。

 アイランドクジラは〝西の海ウエストブルー〟に生息しているようだが、彼らにとっては海王類の脅威はない可能性が高いことから、〝新世界〟や〝北の海ノースブルー〟を往来することが可能だ。彼らが〝西の海ウエストブルー〟にのみ生息する理由は定かではないが、アイランドクジラは壁の向こうに行くこと、そして壁の向こうの何かにと出会う日を願っているのかもしれない。

 別の捉え方をすれば、もしかするとクジラ達は「2人の王」の再開を阻む壁をなくしたいと考えているのかもしれない。

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