『金太郎』
『金太郎』は日本の有名な童話の1つ。金太郎とは、平安時代中期の源頼光の四天王の一人として酒呑童子退治にも同行したとされる坂田金時の幼名である。
あらすじ
昔々、足柄山の山奥に住んでいた金太郎は、動物達と遊んだり、母から与えられた鉞で薪割りの手伝いをしたりして暮らしていた。
ある秋の日、金太郎が動物達と栗拾いをしていると、突然茂みから大きな熊が現れた。金太郎は怖がることなく熊とがっぷり組み合い、ついに熊を持ち上げ勝利した。
熊は降参して、金太郎や他の動物達とも仲良くなった。
後に「坂田金時」と名を改めた金太郎は、源頼光四天王の1人に数えられる立派な武士になった。
『金太郎』
鉞かついだ戦桃丸
第511話〝鉞かついだ戦桃丸〟では、金太郎の容姿をした「戦桃丸」という人物が登場する。
金太郎が「足柄山で熊と相撲を取った」という伝説にちなみ、戦桃丸はバーソロミュー・くまの姿をした人間兵器パシフィスタを従え、足空独行という相撲のつっぱりのような技を使用している。
戦桃丸が初登場したシャボンディ諸島編でくまによって弾き飛ばされたルフィは、後にルスカイナ島でレイリーに〝覇気〟の修行をつけてもらうことになる。
2年後のルフィは島の動物達とすっかり仲良くなり、再び訪れたシャボンディ諸島でくまの姿をした人造兵器パシフィスタを一発で仕留め、相まみえた戦桃丸を驚かせることになる。
この一連の流れは『金太郎』をオマージュしている可能性が高い。その場には戦桃丸が居合わせ、2年修行の間バーソロミュー・くまはサニー号を守り続けていた。
酒呑童子
日本がモデルのワノ国においても『金太郎』由来のものが登場している。
ワノ国にはアシュラ童子の異名を持つ頭山盗賊団の棟梁「酒天丸」が登場する。彼は大江山に住んでいたとされる鬼の頭目で盗賊の頭「酒呑童子」がモデルになった。
酒好きな酒呑童子を倒すために、源頼光や坂田金時(金太郎)らは鬼達に酒をふるまい、酔い潰れたところを襲って酒呑童子の首を斬ったとされている。
興味深いことに第921話〝酒天丸〟では酒天丸が初登場するだけでなく、鬼ヶ島への討ち入りについて錦えもん達から説明が行われる。
〝火祭り〟が行われる決戦当日、鬼ヶ島では「役人達」と「百獣海賊団」の宴が行われ、つまり、酒呑童子討伐と同様に酒に酔っぱらったところを襲う計画だったのだ。
ちなみに酒呑童子の出生について奈良絵本『酒呑童子』赤木文庫旧蔵では、ヤマタノオロチ(山の神)の子が鬼になった姿とされている(諸説あり)。
日本をモデルにしたワノ国だからだと考えられるが、第916話〝ワノ国大相撲〟でルフィは相撲も取っており、その時に繰り出した技は「つっぱり」だった。
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