【ワンピース考察】天候に影響を与える〝自然系〟悪魔の実の能力!

〝自然ロギア系〟悪魔の実と天候

 自然ロギア系悪魔の実は覇気を扱えない者であればその能力者の実体を捉えることすらできないため無敵とも呼ばれる。

 特に覇気使用者の少ない〝偉大なる航路グランドライン〟前半の海では圧倒的な力を持つが、己の能力を過信した能力者は覇気使いの前に敗北することとなる。

 自然ロギア系の能力はその名の通り自然現象と関係したものであるが、その能力による影響は周囲の環境にも影響することがこれまでに何度も描かれている。

 〝悪魔の実〟の覚醒者は己以外の周囲に影響を及ぼすとされているが、それほど大きな影響ではないものの、覚醒者でなくとも周囲に影響を及ぼす可能性が示唆されている。

 今回は〝自然ロギア系〟能力とその影響について考察していく。 

「珍しく雪の降らない日だった」

 現段階では、初めて能力の環境への影響が描かれたのはドラム王国でのことである。第154話にて、チョッパーを新たな仲間として迎えた〝麦わらの一味〟がドラム王国を出港した直後、ある村人がエースという男の話をする描写がある。

「めずらしく雪の降らない日だった」
(出典:尾田栄一郎『ONE PIECE』集英社)

 エースが街を訪れたのは冬島のドラム王国で「めずらしく雪の降らない日だった」らしく、実はここではエースの能力が示唆されていた。

 エースは第158話にて〝メラメラの実〟の能力者であることが判明する。つまり、ロベールで雪が降らなかった原因はエースの能力によるものであり、ロベールの村人の発言は〝自然ロギア系〟能力が天候に影響を与えることをも示唆していたのである。

奪われた雨

 ドラム王国の次に一味が向かったアラバスタ王国では〝メラメラの実〟のエース、〝モクモクの実〟のスモーカー、〝スナスナの実〟のクロコダイルという3人の〝自然ロギア系〟能力者が登場する。

 アラバスタでは内乱が起こっており、その原因は当時〝七武海〟だったクロコダイルが「雨」を奪ったことによるものだった。クロコダイルはアラバスタに眠るという古代兵器プルトンを狙ってアラバスタ王国の転覆を目論み、内乱を引き起こした。

 アラバスタ王国に雨が降らなくなった原因は砂漠地帯の多いアラバスタの気候によるものではなく、クロコダイルが「ダンスパウダー」を使用したためであった。

 「ダンスパウダー」は「雨を呼ぶ粉」とも言われ、人口的に雨を降らせる一方でその周囲の地域に干ばつを引き起こす。クロコダイルはこれを利用し、王の住む町以外の雨を奪うことで国王ネフェルタリ・コブラに対する国民の不信感を煽った。

 しかし、おそらく島に雨が降らなかった理由はもう1つある。それはクロコダイル本人の〝スナスナの実〟の能力だ。

 この能力の真髄はあらゆるものに〝渇き〟を与えることであり、クロコダイル討伐の直後に雨が降り出したことからも、〝スナスナの実〟の能力はアラバスタ王国の天候に影響していたと考えられる。

雨とクロコダイル

雲上の雷

万雷ママラガン(出典:尾田栄一郎『ONE PIECE』集英社)

〝ゴロゴロの実〟の能力者であるエネルは「方舟マクシム」を使って雷雲を作り出し、空島に雷を起こしていた。空島での雷雲はマクシムを動力としたものであったため、意識的に作り出したものである。

 そのためエネルの能力が無意識的に雲上にある空島の天候に影響を与えることはなかったが、〝自然ロギア系〟であるこの能力も雲の下においては天候に影響を与える可能性は十分にある。

 新世界にはライジン島という雷が降り注ぐ島があり、これはかつて〝ゴロゴロの実〟の能力者によるものかもしれない。

ライジン島(出典:尾田栄一郎『ONE PIECE』集英社)

 能力が天候に影響を与えることはこれまでに述べてきた通りだが、能力が覚醒している場合にその影響が留まらせることができる可能性がこの島で示唆されている。

炎と氷の島

炎と氷の島(出典:尾田栄一郎『ONE PIECE』集英社)

 パンクハザードは〝自然ロギア系〟能力者によって天候が変わってしまった島の1つだ。パンクハザードは元々は政府の実験施設が存在する島で、4年前の事故によって立ち入り禁止区域となっていた。しかし頂上戦争後に退任したセンゴクに代わる元帥の座をかけた赤犬と青雉の戦いが行われ、彼らの争いは島の天候を変えた。

 〝マグマグの実〟と〝ヒエヒエの実〟は互いに相反する能力であるにも関わらず、その影響が留まり続けている。両者は互いに能力の覚醒者であると考えられるため、自然ロギア系〟の覚醒者は天候を変え、その影響を留まらせることができると考えられる。

その他の自然系〝悪魔の実〟

 〝自然ロギア系〟悪魔の実は他の〝超人パラミシア〟や〝動物ゾオン〟に比べると圧倒的に種類が少ない。

その他の〝自然ロギア系〟悪魔の実には、

  • 〝モクモクの実〟
  • 〝ヤミヤミの実〟
  • 〝ピカピカの実〟
  • 〝ヌマヌマの実〟
  • 〝ガスガスの実〟
  • 〝ユキユキの実〟

 などがある。

 〝ユキユキの実〟の能力者であるモネが戦っていた部屋は屋内であるにも関わらず雪が降っていたが、その他の〝自然ロギア系〟能力は天候との関連が描かれていない。

 〝ヌマヌマの実〟などのように能力によっては天候や周囲の環境とは無関係と考えられるものもあるため能力によるところもある。無意識に〝自然ロギア系〟能力が影響を与えることは特に天候と関連のある能力者が顕著であろう。

 これまでに際立った描写はないものの〝ヤミヤミの実〟や〝ピカピカの実〟は周囲に影響を与える可能性があるため、今後何らかの形で描かれる可能性がある。

風を起こす者

 〝自然ロギア系〟能力と天候の関連を考察する上で風の能力者についてを忘れてはならない。

 現時点では風を操る能力者は登場していないが、ルフィの父であるモンキー・D・ドラゴンが風の能力者であるという説は根強く存在する。

 ドラゴンの登場時には常に風が吹いており、ローグタウンでルフィがスモーカーに捕まった時にドラゴンが現れ、直後に突風が吹いたことでルフィは助かっている。

ドラゴンと風(出典:尾田栄一郎『ONE PIECE』集英社)

 ドラゴンが総司令官を務める革命軍の本拠地があったバルディゴも風の吹く島であり、ドラゴンと風は常に一緒に描かれてきた。これはドラゴンの風の能力が天候に影響を与えていると考えられるが、現段階で彼の能力は判明していないため、断定はできない。

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