魔の三角地帯フロリアントライアングル
「魔の三角地帯」はスリラーバーグ編で登場した海域の名称で、毎年100隻以上の船の消息が途絶える怪奇の海である。
この海域には深い霧が立ち込めており、陽光がほとんど射さないことから、「カゲカゲの実」の能力者ゲッコー・モリアが住処としていた。
スリラーバーク編が始まった当初、魔の三角地帯の消息不明事件の原因はモリアに影を奪われた人間たちが霧から出られなくなることだと考えられていたが、スリラーバーグ編の最終盤において、実際は全く別の原因によるものだと判明した。

ローリング海賊団がこの海域を出る際に、船長ローラが霧の中の「何か」に気づいており、巨大な影と光る目が描かれた。おそらくこれが消息不明事件の真の原因と考えられるが、その正体は一体どのようなものなのだろうか。
バミューダトライアングル
私たちの住む世界にもこのような海域が存在し、「バミューダトライアングル」と呼ばれている。
バミューダトライアングルはバミューダ諸島・フロリダ半島・プエルトリコ島を結ぶ三角形の海域で、航空機や船舶の事故が多発するために「魔の三角海域」と呼ばれている。
バミューダトライアングルの謎に関しても未だに原因が判明しておらず、磁気異常説から宇宙人の介入説まで様々な議論が交わされている。科学的検証も行われているが真相は未だに判明していない。
「バミューダトライアングル」と「魔の三角地帯」の関連については作者本人も言及している。
霧の中の影
スリラーバーク編最終盤の巨大な影と目、ローラの「何か今…霧の中で動かなかった?」という発言から、「魔の三角地帯」で相次ぐ消息不明事件の原因は巨大な生物によるものである可能性が高い。
ワンピース作中には、クラーケンなどのように現実世界で伝説とされる海の生物からワンピース特有の生物まで様々な生物が登場しているが、海上にあれだけの影を出すことができる生物は今のところ「象主」くらいしか登場していない。
もし、この海域に生息する生物によって船が沈められているのであれば、なぜスリラーバークは10年もの間沈められることなく無事だったのか、スリラーバーク編にはなぜその生物が登場しなかったのか、など多くの謎が残されている。
これらの問題を解決するには巨大生物には意思があると考えることが自然であり、象主の可能性や他にも類似した生物が存在すると考えるほかない。神話に登場するような超自然的な存在である可能性もあると言えるだろう。
霧の中の影の正体が何らかの生物である可能性は否定できないが、同時に生物以外の何かである可能性もまた存在している。
フロリアン
フロリアンはドイツ語圏やフランス語圏で用いられる男性名である。
歴史上の人物としてはフランスの小説家、寓話作家のジャン=ピエール・クラリス・ド・フロリアンや聖フロリアン(聖フロリアヌス)、ローマ皇帝フロリアヌスという人物が存在する。
聖フロリアヌスは中央ヨーロッパで広く崇拝されるカトリック教会の聖人であり、彼の名にちなんだオーストリアの町ザンクト・フロリアンにある聖フロリアン修道院に埋葬されている。
フロリアンという名前に何らかの意味が込められている可能性があるが、魔の三角地帯との関連は見つけることができなかった。
巨大な影の正体が修道院のような建物である可能性もあるが、動いたことや目があることなどから、現時点での可能性は低いといえる。
いつから存在するのか?
魔の三角地帯の霧や巨大な影の正体はいつから存在するのだろうか。
今後、消息不明事件の謎が明かされていくとしたら、ワンピースにおける重要な歴史に関わっている可能性もあるだろう。
霧の中の「何か」は姿を隠すために現在の海域に身をひそめることにしたのか、もしくは霧の原因がその「何か」なのか、どのようにして船が消息不明になっているのか、その目的は?などの魔の三角地帯に関する数々の疑問を解決するには現段階では圧倒的に情報量が少ない。
しかし、ルフィが音楽家を欲しがっていたことやラブーンが双子岬で待つ海賊との約束などから、初期からブルックやスリラーバークに関する構想が存在していた可能性は高い。そのため、今後何らかの形で魔の三角地帯の正体が明かされていくことは間違いないといえるだろう。
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