アラバスタ王家
アラバスタ王国は、その王宮が4000年の歴史を持つ〝偉大なる航路〟指折りの文明大国である。しかし、その歴史とは裏腹に、現国王ネフェルタリ・コブラは12代目ということが判明している。
4000年もの歴史があれば王族が変わることに違和感はないが、アラバスタという国が長い歴史を持つ以上、ネフェルタリ王家以前に別の王族が存在したはずだ。
ネフェルタリ家は、後に「世界政府」を樹立することになる〝空白の100年〟を戦った「連合国」の王家でありながら、聖地マリージョアへの移住を拒否した唯一の王国である。
古代兵器〝プルトン〟について記された〝歴史の本文〟が王国の地下神殿にあることからも、この王家が歴史の重大な秘密を握っていることは明らかだろう。
最も重大な問題は、初代ネフェルタリ王がアラバスタの王に即位した時期である。
王朝交代の時期
〝聖地マリージョア〟への移住を拒否したネフェルタリ家は、少なくとも800年前にはアラバスタ王国を治めていたはずである。
つまり、この時から王家が変わることなく続いていたとすれば、それぞれの王が平均して60~70年ほど在位している。
これは現実的にありえない数字ではないが、人間の寿命や王子となる子供の出産時期を踏まえれば、ほとんど起こりえないだろう。
少なくとも〝空白の100年〟以前のアラバスタはネフェルタリ家以外の王族が治めていた可能性が高い。つまり、この国の王族は〝空白の100年〟の間に交代したと考えられる。
ネフェルタリ家は〝空白の100年〟の間に「連合国」を裏切ったわけではなく、政変による王家交代によって聖地への移住を拒否したのではないだろうか。
王位継承の謎
では、アラバスタ王家交代にはどんな理由が考えられるだろう。
一般的な王位継承は、世襲王政の場合には王子などの王の近しい血縁者や親族などが王位を継承し、選挙王政の場合は選挙によって選ばれた者が王として即位する。
しかし、アラバスタ王家の交代が〝空白の100年〟に行われたとすれば、なぜ「世界政府」はネフェルタリ家を野放しにしているのかという疑問が浮かぶ。
さらに言えば、ネフェルタリ家以前の王族は誰なのかといった謎が浮かび上がってくる。

〝五老星〟はコブラが「世界会議」で面会を求めたことに対し、「何かに気付いたか」と発言した。
例えば、世間的にはマリージョアへの移住を拒否したとされる王族が政府の中枢に存在するなど、アラバスタ王家の謎には重大なトリックが隠されているのかもしれない。
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