最初の海賊
青色の星には〝空白の100年〟と呼ばれる空白の歴史があります。それは今から900年前に始まり、800年前に終わったとされています。

その時代を生きた〝ジョイボーイ〟という人物は「最初の海賊」だったといいますが、彼はどのようにして海賊になったのでしょうか。
その謎を紐解くには〝海賊の唄〟として知られる『ビンクスの酒』を読み解いていく必要があります。この唄は船出をする人々の別れを表します。
この船出こそが「海賊」の〝始まり〟だったのです。
Dr.ベガパンクによれば、世界は一度海に沈み、青色の星の人々はかつて海の上に浮かんでいた大陸の断片に暮らしているのだと言います。
これこそが〝ジョイボーイ〟が海賊となった真の理由です。彼らの目的は「〝ビンクスの酒〟を届けに行く」こと。ただしそこには果てしない海が広がっていたのです。
沈みゆく世界

〝空白の100年〟に何が起こったのか。それは定かではありませんが、少なくともわかることはその1世紀が終わる800年前に「世界政府」が誕生したことです。
彼らは〝空白の100年〟に関わる一切について知ることを禁じ、研究を行った考古学者たちを処罰しました。

つまり、世界政府にとって最大の脅威はこの空白の歴史を知られること、世界中に点在する〝歴史の本文〟を解読されることなのです。

『ビンクスの酒』で船出をした人々は最初に「つむぎの里」を出港しました。これはその名からもわかるように恐らく海底に沈んだワノ国の里を指します。

ワノ国こそ〝歴史の本文〟を作りだした石工職人・光月家の治める土地であり、最初の海賊達は沈みゆく世界で歴史の断片を届けに行ったのです。
〝ビンクスの酒〟

ではこの〝歴史の本文〟が〝ビンクスの酒〟の正体なのでしょうか。
結論から言えば、一方では正解でもう一方では不正解と考えます。
確かに、彼らは真の歴史を伝えに行く必要があり、ワノ国で生み出された歴史を語る石を世界各地に届けに行く必要がありました。

ただ、彼らが届けたかった〝ビンクスの酒〟は〝歴史の本文〟のことではありません。酒は比喩表現ではなく本当のお酒を指しています。
実は、これまで「死」と「酒」は密接な関係を持って描かれています。
彼らが〝ビンクスの酒〟を届ける理由はただ一つ「弔い」です。〝空白の100年〟で命を落とした誰かのために酒を届けに海を渡ったのです。
この船出こそが〝ジョイボーイ〟が「最初の海賊」と後に語られ、『ビンクスの酒』が〝海賊の唄〟と呼ばれる所以ではないでしょうか。


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