【ワンピース考察】古代兵器〝プルトン〟の正体に迫る!

ワンピース研究・考察

プルトン

 〝プルトン〟は〝神〟の名を持つ3つの古代兵器のうちの1つで、「一発放てば島一つを跡形もなく消し飛ばす」という世界最悪の軍事力である。

 アラバスタ王国の地下神殿には〝プルトン〟の「全て」と「そのありか」が記された歴史の本文ポーネグリフが眠っており、クロコダイル率いるバロックワークスに狙われていた。

〝兵器〟の全て(出典:尾田栄一郎『ONE PIECE』集英社)

本来、「プルトン(プルートー)」とはローマ神話における冥界を司る神のことで、『ギリシャ神話』における「ハデス」の別称である。

 〝プルトン〟の存在はアラバスタ編で初めて語られ、ウォーターセブン編で設計図が登場するなど、作中で何度も名前が登場している古代兵器である。

 強大な軍事力を持つ古代兵器〝プルトン〟は何の目的で造られ、「空白の100年」においてどのような役割を持っていたのか、そして現在どこに眠っているのか、考察していく。

プルトンの設計図

 古代兵器〝プルトン〟は遥か昔にウォーターセブンで造られた戦艦であり、その設計図は〝プルトン〟の力が暴走したときの〝抵抗勢力〟としてウォーターセブンの船大工が代々受け継いできた。

 フランキーの師匠である伝説の船大工トムによれば〝プルトン〟は「造船史上最悪の〝バケモノ〟」であり、設計図を初めて見たフランキーが「人間に造れんのか…」と発言するほどである。

こんなもん人間に造れんのか…(出典:尾田栄一郎『ONE PIECE』集英社)

 政府が設計図の存在に気付いたためにトムはいち早く弟子であるアイスバークとフランキーに設計図を託した。アイスバーグから設計図を託されていたフランキーは「古代文字」の解読ができるニコ・ロビンが「古代兵器」を呼び起こす「悪魔」ではないと悟り、エニエスロビーにて設計図を焼却した。

設計図焼却(出典:尾田栄一郎『ONE PIECE』集英社)

トム

 トムは海賊王ゴール・D・ロジャーの船であるオーロ・ジャクソンを造った船大工で、プルトンの設計図を受け継いだ人物でもある。

 トムについてまず注目すべきは、彼が魚人であるということである。彼が魚人であることには何か大きな意味が隠されていると感じる。

 200年前に魚人島との交友が発表されたとはいえ、シャボンディ諸島のように魚人差別が地上からなくなったとは言い難い。これまでアーロンやジンベエなどのような海賊達を除いて、普通の魚人は地上にほとんど登場していない。

 もし、プルトンの設計図がこれまでウォーターセブンの人間の船大工・・・・・・によって受け継がれたのであれば、設計図を魚人であるトムに託したことには少し違和感が生じる。このようなことからも歴史の中で魚人という存在がウォーターセブンやプルトンに大きく関わっている可能性は高い。

プルトンのありか

 クロコダイルは、プルトンを狙ってアラバスタ王国の乗っ取りを企んだが、プルトンは果たしてアラバスタに眠っているのだろうか。

 答えとしては、アラバスタにはプルトンは存在しないと考えるのが妥当である。

 理由は、

  • プルトンのありかを示す歴史の本文ポーネグリフがアラバスタにあること
  • アラバスタのネフェルタリ家は世界政府にとって裏切り者であること

などが挙げられる。古代兵器ポセイドンのありかを示した歴史の本文ポーネグリフが空島にあったように、ありかを示す石とその兵器が同じ場所に存在している可能性はとても低い。

 また、ネフェルタリ家が世界政府をつくり上げた20の王家のうちの1つでありマリージョアへの移住を拒否した裏切り者とされていながら絶大な力を持った兵器プルトンを800年もの間、保有し続けられるはずがない。

プルトンと方舟の関係性

 ワンピースにおける方舟は「ノア」と「マクシム」の2つである。

 「ノア」は魚人島に存在し、ポセイドンの力を使って海王類に引かせることで魚人島の民を地上に送り届けるという目的のために遠い昔に造られたとされる。

 一方、「マクシム」はエネルがスカイピアの住人に造らせた空飛ぶ舟で、エンジェル島を跡形もなく消し去ったことから〝プルトン〟との関連が示唆されている。

 ロビンはアラバスタの「歴史の本文ポーネグリフ」を読んでいるため古代兵器〝プルトン〟のありかを知っているはずだが、この2つの方舟を見ても〝プルトン〟に関する発言はしていない。

 「マクシム」は電気の力でエンジェル島を消し去ったが、プルトンの設計図がウォーターセブンの船大工に代々継承されていたことを踏まえれば、「マクシム」が〝プルトン〟の設計をもとに造られたとは考えにくい。

 エネルはマクシムの原型となる設計図をどこかで手に入れ、製造したと考えられる。それがエネル自ら跡形もなく消し去った故郷の空島ビルカだった可能性も考えられる。彼がどのように「マクシム」に関する設計を知ったのかはわかっていない。

 「ノア」も「マクシム」も巨大な舟であること

 「ノア」は魚人島で約束の時を待つ船で、プルトンという船の設計図を「魚人島の民を導く方舟」と「月の民を導く方舟」として設計し直した可能性である。

〝プルトン〟はどのような戦艦なのか

 伝説の船大工トムの弟子であるフランキーすらも「こんなもん、人間に造れんのか」というほどの戦艦プルトンはどのようなものでしょうか。

 一発放てば島一つを跡形もなく消し去るほどの戦艦だとすると、巨大な戦艦だということが可能性として挙げられる。あまりの巨大さにフランキーもアイスバーグも驚いたのかもしれない。

 戦艦として使用すれば世界を滅ぼすほどの兵器が、人々を運ぶ方舟として用いられるとしたらどうだろう。

 トムが海賊船の設計図などないと言ったように、船は海賊旗を掲げれば海賊船、カモメを掲げれば海軍船なのだ。

海賊船の設計図 (出典:尾田栄一郎『ONE PIECE』集英社)

 つまり、船の設計図は目的や用途によって呼称やその存在理由が変わってくるということだ。

 また、ルフィは自らを神と呼ぶエネルに対してこう発言している。

「何一つ‥‼救わねェ神がどこにいるんだァ‼‼」
(出典:尾田栄一郎『ONE PIECE』集英社)

 兵器として恐れられた神の名を持つ戦艦の設計図も、人々の「救済」のための方舟として用いることができるのかもしれない。

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