チョッパーと〝ヒトヒトの実〟
〝麦わらの一味〟で船医を務めるトナカイ、トニー・トニー・チョッパーが食べた〝ヒトヒトの実〟は、モデルが判明していない。
ほとんどすべての動物系〝悪魔の実〟にはモデルがあるが、中には例外が存在し、
- 〝モグモグの実〟:ミス・メリークリスマス
- 〝ゾウゾウの実〟:スパンダムの愛剣「ファンクフリード」
- 〝カメカメの実〟:ぺコムズ
などがモデルの存在しない例として挙げられる。
〝ヒトヒトの実〟の場合、チョッパーの能力を除いた3種は全て「幻獣種」である。
- 〝ヒトヒトの実〟モデル〝大仏〟:センゴク
- 〝ヒトヒトの実〟モデル〝大入道〟:オニ丸
- 〝ヒトヒトの実〟モデル〝太陽の神ニカ〟:ルフィ
チョッパーの能力が「ヒトになる能力」であれば、モデルがない可能性もありえるが、チョッパーの能力の異質さは十分にモデルの存在を物語っている。
〝動物ゾオン系〟の変形と「ランブルボール」
動物系能力者は本来、「人型」・「獣型」・「人獣型」の三段階の変形をするが、チョッパーは独自に開発した「ランブルボール」という丸薬によって七段の変形が可能である。
チョッパーは動物が〝動物系〟能力を手に入れたという希少な例であるため、〝豹〟の能力を持つルッチが完全な「豹」の姿になったように、「人型」こそがチョッパーの能力が持つ本来の姿である。
しかし、チョッパーの「人型」はトナカイの特徴である角こそないものの、明らかに普通の「人間」の姿をしていない。
チョッパーの開発した「ランブルボール」の七段変形はその全てにおいて、トナカイの特徴を有しており、完全な「獣型(チョッパーの場合の人型)」になる描写は描かれていない。
暴走
司法の島の決戦において、CP-9クマドリとの戦闘で窮地に立たされたチョッパーは「ランブルボール」を3つ使用し、暴走してしまう。
チョッパーの暴走状態はこれまでに登場したある〝動物系〟能力者と似ている。
インペルダウンの極卒獣は〝動物系〟の覚醒者で、おそらく「ランブルボール」のように〝悪魔の実〟の変形の波長を狂わすことで強制的に覚醒状態に陥っている。
しかし、暴走チョッパーはトナカイの特徴を有しているため、「ランブルボール」による房総は完全な「覚醒」形態ではない可能性が高い。
実は、チョッパーのモデルの手掛かりとなる生物が既に作中に登場している。
〝イエティCOOLブラザーズ〟と『ヨハネの黙示録』
第666話〝イエティ COOL BROTHERS〟では雪山の殺し屋ロックとスコッチが登場する。
茶ひげによれば、彼らは「全身を毛でおおわれた巨大な獣人」で「正体不明の雪国出身」らしい。
彼らは暴走状態のチョッパー(ローの能力によって中身はフランキー)と対峙しており、人型のチョッパーがドラム王国で「雪男」と呼ばれていたことからも関連があるかもしれない。
また、彼らが初登場した話数の「666」は、新約聖書『ヨハネの黙示録』に登場する「獣の数字」である。
『ヨハネの黙示録』の13章に登場する獣のうち1体は「2本の角を持ち、物を言うことができる。獣の名は「666」であり、数字は人間を指す」とされている。
モデル
トナカイの特徴を持つ暴走チョッパーは『ヨハネの黙示録』に登場する獣がモデルかもしれない。
容姿の類似点や「雪国」出身という共通点などを踏まえても、イエティこそがチョッパーのモデルであるという可能性は十分に考えられる。
しかしロックとスコッチの存在から、イエティは「幻獣」ではない。チョッパーの食べた〝ヒトヒトの実〟のモデルと〝イエティ COOL BROTHERS〟の関連は否定できないものの、これまでの〝ヒトヒト〟の能力を見る限りモデルがイエティであると単純に断定することは難しい。
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