【仏教とワンピース】ロロノア・ゾロと仏教思想

ワンピース研究・考察
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ゾロと仏教

 ゾロと仏教の関係は非常に深いものがある。

 まずはゾロの技だ。特に仏教用語が多く飛び出した代表的な技としては空島編でシャンディアの戦士ブラハムに放った〝煩悩鳳ポンドほう〟とドレスローザでピーカに放った「一大・三千・大千・世界」などが挙げられる。

空島での三十六煩悩鳳(ONE PIECE 尾田栄一郎/集英社)
一大・三千・大千・世界(出典:尾田栄一郎『ONE PIECE』集英社)

 ゾロがよく使用する技に含まれる「三千世界」と「煩悩」という言葉を辞書で引くと、

 仏教用語。三千大千世界とも。須弥山を中心に、周囲の九山八海上は色界初禅天、下は風輪までを一小世界とし、これを千集めて一小千世界、一小千世界を千集めて一中千世界、一中千世界を千集めて一大千世界とする。この一大千世界を三千世界とか三千大千世界というのであり、それは小・中・大三種の千世界から成るからである。つまり小世界が一〇億で三千世界なのであり、それがひとりの仏の教化の及ぶ領域だとする。→ 須弥山

世界宗教用語大辞典(Weblio辞書)より

煩悩(ぼんのう)とは、「身心を悩まし煩わせる心のはたらき」を意味する仏教の用語。迷いや苦しみの原因となる心のけがれ。典型的には「貪瞋痴の《三毒》」など。通俗的には、とりわけ「物欲」および「性欲」を指す意味で用いられることが多い。

実用日本語表現辞典(Weblio辞書)より

 仏教にはこのような考えがあり、よく「ワンピース」を読み込んでいる人であれば、この辞書の説明の中にもゾロの技に用いられている言葉が散りばめられているのがわかるだろう。

 ほかにも「阿修羅」や「六道の辻」などゾロの技には仏教用語が多く用いられている。

「〝神〟に祈った事はねェ」

 ゾロの技と仏教の関係については先述した通りだが、ゾロの「神には祈らねェ」という発言も仏教的な考えである。

「神に祈った事はねェ」(ONE PIECE 尾田栄一郎/集英社)

※ちなみにこの描写は空島での発言で、空島のエネルの配下の四神官「ゲダツ」、「サトリ」、「シュラ」、「オーム」なども仏教関連の用語である。

 仏教は「釈迦(仏)」の説いた教えを重んじるため、三大宗教の中では神を崇拝する一神教のキリスト教やイスラム教とは異なっている。

 仏教はインド発祥の宗教と言われるが、多くの宗派はあれど日本でも多数を占める宗教であるため、ゾロとワノ国の関係性を暗示していた可能性もある。

 そして、ゾロはワノ国にて仏教における地獄の大王「閻魔」という刀を手に入れている。

 このゾロと仏教の関係性は物語に直接関わってくるものではないかもしれないが、バーソロミュー・くまがBIBLE(聖書)を持っていることなどからも「ワンピース」に「宗教」の要素が用いられていることが覗える。

 

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