【ワンピース考察】ドレスローザ編から導く〝最終章〟vol.2「革命」

ONE PIECE
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国家戦争と「革命」

 ドレスローザで行われたバトルロイヤルは〝メラメラの実〟をめぐる国家戦争の様相を呈した。

〝メラメラの実〟をめぐる国家戦争(出典:尾田栄一郎『ONE PIECE』集英社)

 大会には海賊だけでなく、プロデンス王国・花ノ国・モガロ王国など多くの国の戦士が出場し、巨人族、足長族など様々な種族が登場した。

 〝メラメラの実〟を最終的に手にしたのは「革命軍」参謀総長サボだった。

 この国家戦争をサボ制した勝ち抜いたという構図は〝最終章〟における「革命」を暗示している。

「革命軍」と〝闇〟

 コロシアムの戦いの裏では、武器の供給によって「戦争」を助長しているドレスローザが握る世界の〝闇〟を調査する「革命軍」の様子が描かれた。

「革命軍」と世界の〝闇〟(出典:尾田栄一郎『ONE PIECE』集英社)

 闇に深く関わるドンキホーテファミリーと闇を暴くため活動する「革命軍」はいずれもトランプに関係が深いという共通点がある。

 また、〝闇〟と「革命軍」の戦いは違う形でも描かれている。

 サボは〝メラメラの実〟をめぐってコロシアムで黒ひげ海賊団の1番船船長ジーザス・バージェスと戦っており、コロシアムの外でも対峙している。

サボとバージェス(出典:尾田栄一郎『ONE PIECE』集英社)

 この後バージェスが革命軍の船に潜伏したことによって、革命軍の本拠地バルディゴが〝黒ひげ海賊団〟に襲撃されたことから、革命軍はこちらの〝闇〟とも因縁を持ったといえよう。

世界の未来の縮図

 ドレスローザ王国の極端な光と影についてルフィは「おれの育った国ににてる」と発言した。

ルフィとドレスローザとゴア王国(出典:尾田栄一郎『ONE PIECE』集英社)

 これについてサボも同様の発言をしており、「ドレスローザ王国」と「ゴア王国」の類似性はゴア王国出身の義兄弟によって印象的に言及されている。

サボとドレスローザとゴア王国(出典:尾田栄一郎『ONE PIECE』集英社)

 この2人の義兄弟と関係の深い「革命軍」総司令官モンキー・D・ドラゴンはかつて、彼らの故郷であるゴア王国について「世界の未来の縮図」と表現した。

「未来の縮図」(出典:尾田栄一郎『ONE PIECE』集英社)

 ドラゴンもまた、ゴア王国の出身者である。

 この3つの発言を踏まえれば、「貴族が支配するゴア王国」と「〝天竜人〟が支配する世界」のように、元〝天竜人〟が支配するドレスローザもまた「世界の未来の縮図」と捉えることができる。

 ゴア王国出身の3人の発言は、ゴア王国と世界、ゴア王国とドレスローザの対比関係を非常によく表している。

バスティーユと「革命」

バスティーユ(出典:尾田栄一郎『ONE PIECE』集英社)

 バスティーユ中将はコロシアムの警備を行っていた海兵で、頂上戦争にも参戦していた。

 バスティーユとはフランスにあった牢獄の名称で、1789年のバスティーユ襲撃は「フランス革命」の発端となった事件である。バスティーユ中将の誕生日はバスティーユ襲撃と同日の7月14日である。

 〝メラメラの実〟を手にした後、サボはバスティーユ中将と対峙した。

サボとバスティーユ(出典:尾田栄一郎『ONE PIECE』集英社)

 サボがバスティーユを倒したこの出来事は、フランス革命の発端となったバスティーユ牢獄襲撃事件を彷彿とさせ、未来に起こる「革命」を示唆している。

革命の子ガブル

 701話から始まるドレスローザ編の連載と並行して、短期集中表紙連載では「カリブーの新世界でケヒヒヒヒ」が描かれていた。

 702話の扉絵ではカリブーと顔がよく似た「革命の子ガブル」という人物が登場する。そこでは民衆の暴動と「革命の子」ガブルの登場、そしてカリブーが英雄となる様子が描かれている。

英雄カリブー(出典:尾田栄一郎『ONE PIECE』集英社)

 このガブルという人物はキューバ革命を指導した革命家チェ・ゲバラがモデルとなっており、カリブーもまた、今後起こる「革命」に関係してくる重要人物の可能性がある。

〝最終章〟と「革命」

 「革命軍」が目指すのは〝天竜人〟が支配する「世界政府」の打倒と世の中の安寧である。

 〝最終章〟において「革命」が起こることは必至である。それだけでなくドラゴン・くま・イワンコフの3人が「革命軍」を組織した真意や彼らの目指す世界が明かされる。

 彼らの目指す未来とルフィの目指す未来、「革命」のもたらす、結末そしてローグタウン以来となるルフィとドラゴンの邂逅、〝最終章〟における「革命」から目が離せない。

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