魚人島で約束の時を待つ「方舟ノア」を造った一族について考える

ワンピース研究・考察
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方舟ノアを造った一族

 方舟ノアは「空白の100年」に実在したジョイボーイと魚人島の約束を果たすために造られた舟である。空白の100年の間にその約束が叶うことはなかったが、ノアは海底1万mの海の底でいつか未来に訪れる約束の時を待ち続けている。

 魚人島編では魚人島に落下するノアを止めるため、ルフィが破壊を試みたシーンが印象的だ。最終的にノアは海王類の力によって止まったものの、船の損傷は激しく、海王類たちはこの船が約束の時までに直るかどうかを懸念していた。

 ノアを直すには「あの一族」の力が必要であるようだが「時代が変わった」と発言していることから、現在その一族は存在しない、もしくは一族の中にノアを直す力を受け継ぐ者がいなくなったということが推測できる。

 しかし、いつかジョイボーイが現れ、約束を果たすためにノアの修復は不可欠である。

 その一族とはいったいどのような一族で、誰がノアを修復することになるのだろうか。

あの一族

 現時点で船大工の一族というものは登場していないが、船大工と言えばやはりウォーターセブンが思い出される。

 ウォーターセブンの人々は年々上がる水位とアクア・ラグナのために数百年間、都市の上に都市を建造することによって島に住み続けてきたという歴史がある。市長のアイスバーグは、この問題の対処のために島ごと海に浮かべるという計画を発案している。

 つまり、ウォーターセブンは少なくとも数百年の歴史がある島であり、「プルトンの設計図」をこの島の船大工が受け継いできていたように、歴史の重要な出来事に深く関わっていることは間違いない。さらに、ウォーターセブンには現在も優秀な船大工が多く存在し、彼らが力を合わせることでノアを修復することが可能になるかもしれない。

 ここで考えられることは、プルトンを設計した船大工ノアを直すことのできる一族なのではないだろうかということだ。

 ウォーターセブン編の特に注目すべき点として魚人と人魚が登場したということが挙げられる。

 200年前に世界政府がリュウグウ王国との交友関係を発表したとはいえ、シャボンディ諸島のように地上では今も種族差別の文化が根強く残っており、地上にはアーロンやジンベエなどのような屈強な海賊以外にはほとんど魚人や人魚が登場していない。

 しかし、ウォーターセブンではトムやココロのような魚人・人魚が居住していた。「魚人島」・「船大工」・「海中を航行する船」という点を踏まえれば、トムがノアと無関係とは考えにくいといえるだろう。

 ウォーターセブン編では海賊王の船「オーロ・ジャクソン号」を造った船大工トムの姿が描かれたが、なぜ、魚人のトムがウォーターセブンにいたのかについてはほとんど言及されていない。

 魚人島編においてトムの弟であるデンという人物が描かれたこともトムとノアを繋げる根拠になりうるかもしれない。トムは魚人島出身者であるため、どのような経緯でウォーターセブンに移り住んだのかは非常に重要になる。

 弟であるデンが船大工ではないことから、トムがノアを直す力を受け継いできた一族であれば「あの一族」の力が失われたことにも、「海中を進む舟をつくる力」にもある程度の説明がつく。

あの一族の力

 ここでどうしても1つの疑問が生じることとなる。

 なぜ、ノアを修繕するにあたって「あの一族」の力が必要になるのかということだ。

 海中での船の修繕作業を行うだけであれば、船大工の技術を持った魚人や人魚であれば全く問題はなく行える。さらに言えば、フランキーのような人間であっても不可能ということはないだろう。

 「あの一族の力」という表現からもその一族特有の能力がノアを造る要素になっている可能性があるといえる。だが、そのような一族はまだ登場していないため、今回はとりあえず特有の能力を持った一族であるという可能性を排除し、違った視点から考察していく。

 ノアを直すことができる一族についての1つの仮説は、ノアの設計に「プルトン」が関係しているという可能性である。

 この仮説は、魚人差別が存在している時代にトムに「プルトンの設計図」を託したという謎を解決することにもなる。

 「プルトンの設計図」もしくは「プルトンを造るほどの技術」がなければノアの修繕が不可能であるということであれば、船大工なら誰でもノアを直すことができるということにはならない。

 フランキ―曰く、プルトンは人間が造れるかどうか疑わしいほどの戦艦のようだ。

人間に造れんのか(出典:尾田栄一郎『ONE PIECE』集英社)

 トムが「プルトン」つくることができる一族だったからこそ、設計図を受け継いでいたという可能性は十分に考えられる。

 ウォーターセブンの船大工がトムに設計図を託したことについては、職人は人種ではなく技術で人間を判断するという解釈でも説明がつくかもしれないが、トムが魚人であったから、トムがノアを修繕するほどの技術を持つ一族だったから設計図を託されたと解釈することでプルトンとの関連性を説明することが可能となる。

 現段階の情報からノアを直す一族について考察してきたが、真実が異なっていたとしても、ノアを直す力は現在失われてしまっている可能性は拭いきれない。

 それではいったい誰が、ノアを修復することになるのだろうか。続いてはノアを直すことになる人物について考えていく。

ノアを直すのは誰か

 海王類の発言からノアを直すことのできる一族はもう存在していない可能性が高く、その最後の後継者がトムであった可能性があることについて述べてきた。

 ノアを直すことになる船大工はトムの弟子であるフランキー、アイスバーグ達がまず筆頭候補として挙げられるだろう。特に麦わらの一味の船大工であり、未来の海賊王の船を造ったことになるフランキーが全く関係ないということは考えにくい。

 ドレスローザ編でルフィに「メラメラの実」を食べることを提案されたフランキーが「カナヅチになるのはゴメンだ」と言っていた理由が、いずれ行うことになる海中での船の修繕作業を暗示していたのかもしれない。

カナヅチになるのはゴメンだ(出典:尾田栄一郎『ONE PIECE』集英社)

 今はもう存在しないが、「プルトンの設計図」を受け継いだトムの2人の弟子が、約束の舟ノアを直すことになるかもしれない。

 ノアを直す一族やプルトンの設計者についてはまだまだ情報慮が少なく、更なる検討の余地が残っているため、引き続き考察を続けていく。

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