【ワンピース考察】「トラファルガー・D・ワーテル・ロー」に隠された秘密と「ナポレオン戦争」

ワンピース研究・考察
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トラファルガー・ローの本名

 トラファルガー・ローはハートの海賊団船長で「オペオペの実」の能力者である。

 フレバンスという珀鉛病の蔓延とそれに伴う迫害によって滅ぼされた町の生き残りであり、自身も珀鉛病を患っていた。余命がわずかだったものの、ドンキホーテ・ドフラミンゴの実の弟であるドンキホーテ・ロシナンテに救われ、オペオペの実を手にすることで一命をとりとめた。

 本名はトラファルガー・D・ワーテル・ローということがわかっており、この名前を聞いてナポレオンを想像する人が多いだろう。

ローの本名(出典:尾田栄一郎『ONE PIECE』集英社)

 ナポレオンにおいて重要な戦いは「トラファルガーの海戦」「ワーテルローの戦い」である。

 この2つの戦いにはある共通点があり、特に「ワーテルローの戦い」はナポレオン最後の戦いとして重要な運命の分岐点であった。

ナポレオン戦争

【ナポレオン戦争】
ナポレオン1世が執政および皇帝に在位した期間に指揮した戦争の総称。1796年のイタリア遠征をはじめ、トラファルガー沖の海戦、アウステルリッツの戦い、ワーテルローの戦いなどを含む。

デジタル大辞泉(Weblio辞書)

 ナポレオン戦争においてトラファルガーの海戦ワーテルローの戦いは有名であり、いずれもナポレオン・ボナパルト(ナポレオン1世)が敗北を喫した戦争である。

 トラファルガーの海戦は1805年にスペインのトラファルガー岬の沖で行われた海戦であり、ナポレオン戦争における最大の海戦でイギリスによってナポレオン1世の英本土上陸の野望は粉砕された。

 ワーテルローの戦いは1815年にベルギー(当時ネーデルラント連合王国領)のワーテルロー近郊においてイギリス・オランダをはじめとする連合軍およびプロイセン軍とフランス皇帝ナポレオン1世率いるフランス軍との間で行われた一連の戦闘を指す名称である。フランス軍が敗北し、ナポレオン最後の戦いとなった。

「ワーテル」という忌み名

 ローの名前にある「ワーテル」は忌み名である。忌み名(諱)とは生前の実名のことであり、死後に実名を忌んで口にしない風習より生じた。忌み名には長い歴史があり様々な捉え方があるようだが、そもそも「忌む」という言葉は「嫌って、避ける」という意味がある。

 ワンピース作中における忌み名の存在はローの名前にしか用いられておらず、現時点ではトラファルガー家にのみ存在する名前である可能性が高い。

 ワンピースにおける忌み名の意味するところは何なのだろうか。

忌み名と隠し名

 先述してきたローの名前に隠された意味を総合すると、ある1つの結論に到達する。

 Dの名を持つトラファルガー家の祖先は「空白の100年」において巨大な王国の敗北の原因となってしまったのではないだろうか。

 ナポレオンが敗戦した戦争の名前や死後に忌んで口にしないとされる名をつけている点、「Dの一族」でありながらDを隠し名としている点などから、トラファルガー家が「空白の100年」における戦犯である可能性は十分にある。

 他の可能性としては、「空白の100年」に実在したローの祖先も「オペオペの実」の能力者であり、世界政府側の誰かに「不老手術」を行ってしまったということも考えられる。仮にそうだとすると、800年の時を超えた現在に、子孫であるローが「オペオペの実」の能力者であることは運命であるといえる。祖先の汚名を晴らすかのように、その力を用いて未来に訪れる最後の巨大な戦争に貢献するというストーリーが生まれる。

 少なくともトラファルガー家は「空白の100年」またはその後の歴史において巨大な王国の民にとって不利な行動を行っていることは確かで、忌み名を用い、「D」の名を隠すことで来るべき時を待っていた。

 現在麦わらの一味と同盟を結び、ルフィと行動を共にしているローは運命に導かれ、今後の展開や最後に訪れる巨大な戦争においてトラファルガー家の汚名を晴らしてくれるだろう。

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