神の名を持つ古代兵器
ワンピースにおける最大の謎の1つである「古代兵器」。今回はそれに関する考察である。
今回の重要なテーマは「対比」。ワンピース読者なら作中における描写の対比を見たことがあるのではないだろうか。
今回はそのような描写の「対比」から、現在明らかにされていない残り2つの「古代兵器」の全貌について考察していく。
古代兵器ポセイドン
古代兵器ポセイドンは魚人島編で明らかになった数百年に一度生まれる「海王類と会話ができる人魚姫」のことであり、 現在は魚人島の人魚姫しらほし姫がその力を持っている。
今回の考察における「対比」は魚人島編での「あるシーン」が重要となっている。
魚人島編では、魚人島に落下する方舟ノアを止めるため、ルフィが「象銃乱打」を使用して奮闘する。
そしてその後、最終的にはしらほし姫のポセイドンの力が目覚めたことで海王類の力によってノアは止まった。
実はこれらの描写と非常に類似したされるシーンが空島とワノ国で起こっている。それこそが「古代兵器」の正体を暴くきっかけとなるかもしれない。
古代兵器プルトンは空島編で登場した?
古代兵器プルトン
古代兵器プルトンの正体は未だに判明していない。
しかし、プルトンに関する情報はアラバスタ編やウォーターセブン編で数多く登場している。
プルトンは1発放てば島1つを跡形もなく消すことのできる兵器で、かつてのウォーターセブンの船大工によってつくられたようだ。
設計図は代々ウォーターセブンの船大工によって引き継がれ、海賊王ゴール・D・ロジャーの船オーロ・ジャクソン号を造ったトムからアイスバーグへ、アイスバーグからフランキーへ引き継がれた。
フランキーは世間で古代兵器を呼び起こす悪魔とされていたオハラの生き残りニコ・ロビンが世界の脅威となる悪魔でないと知り、プルトン設計者の想いを汲んで司法の島エニエス・ロビー編にてプルトンの設計図を焼却した。
つまり、プルトンの設計図はすでにこの世には存在せず、本体がどこかに眠っている可能性は高い。
クロコダイルはプルトンを狙ってアラバスタ王国の乗っ取りを計画していたが、失敗に終わっている。
しかし空島にポセイドンのありかを示す「歴史の本文」があったように、ありかを示す石と古代兵器が同じ場所にあるとは考えにくい。
つまりプルトンのありかを示す「歴史の本文」があったアラバスタ王国にはプルトンはないと考えるのが妥当である。
ここまでの航海でロビンがプルトンを見つけ出せていない理由は2つ考えられる。1つは単純にまだ示されたありかの島に辿り着いていないから。
そしてもう1つは、示されたありかからすでに移動してしまっているという可能性だ。この2つ目の可能性が今回の考察を裏付ける根拠にもなる。
プルトンの正体
実は作中に島1つを破壊した兵器は1度だけ登場している。
それはエネルの乗る方舟マクシムだ。
エネルは空島であるエンジェル島をマクシムと自らの電気の力によって跡形もなく消している。
そしてエンジェル島を消した技である「雷迎」は、実はルフィの手によって一度止められている。
ここで今回のテーマである「対比」に注目してもらいたい。
・『魚人島へ向けて落下した方舟ノア』と『「大地」を落下させようとした方舟マクシム』。
・『ノアの落下を食い止めたルフィ』と『「大地」の落下を食い止めたルフィ』。
・『海王類を従える力古代兵器ポセイドン』と『島1つを跡形もなく消し去る力方舟マクシム』。
・『エネルに付けられた金の玉』と『武装色化したギア3の技「象銃乱打」』。
このシーンは明らかに対比されており、このことから方舟マクシムは古代兵器プルトンである可能性が高い。
その根拠は、
- 作中に唯一登場している島1つを跡形もなく消し去る戦艦であるということ。
- 空を飛ぶことができるため、地上から空島に移動した可能性があること。
- 黄金郷「シャンドラ」と黄金の国「ワノ国」、そして黄金を使用した方舟マクシムという関係性。
などである。
エネルの故郷である空島「ビルカ」も跡形もなく消え去っており、このときすでにマクシムの原型は存在していた可能性が高い。エネルは月に向かうためにエンジェル島の民に船を改良させ、プルトンを方舟マクシムへと昇華させたのではないだろうか。
さらに面白いのはここからである。
古代兵器ウラヌスはワノ国で登場する?
ワノ国編の今後予想
現在、ワノ国編ではカイドウの悪魔の実によって浮遊していた鬼ヶ島が、ルフィがカイドウを倒すことでワノ国に落ちてしまうかもしれないという事態に陥っている。
ワノ国に落下する鬼ヶ島、、、何かと似ていないだろうか。
そう、魚人島に落下する方舟ノアである。
魚人島編にてノアを止め、魚人島を救ったのはポセイドンの力を持つしらほし姫と海王類たちである。
鬼ヶ島の落下は誰がくいとめるだろうか。
そして実はここで、魚人島におけるルフィとワノ国におけるモモの助が対比されている。ルフィは「Dの一族」であり、モモの助は「光月家」である。
ルフィが魚人島に落下するノアを止めようとしたように、モモの助もワノ国に落下する鬼ヶ島を止めようとしている。
だが、モモの助の能力によってカイドウの能力と同じ「焔雲」を発生させて島を浮き上がらせることができたとしても、鬼ヶ島にある大量の火薬がワノ国を火の海にしてしまうかもしれない。
鬼ヶ島の火薬によるワノ国の炎上を救うのは、「象主」ではないだろうか。
ゾウの水浴びのように水を噴射することで炎上を止めることは可能であると考えられる。
ウラヌスの正体
ここで考えてもらいたいのも、「対比」だ。
・『魚人島へ向けて落下した方舟ノアとワノ国へ向けて落下した鬼ヶ島』
・『ノアの落下を食い止めようとした「ルフィ」』と鬼ヶ島の落下を食い止めようとした「モモの助」』
・『魚人島の落下を食い止めた古代兵器ポセイドン』と『鬼ヶ島落下に伴う火薬炎上を食い止める「象主」』。
・『魚人島の落下を食い止めようとした「象銃乱打」』と『火薬炎上を食い止める「象主」』
この構図が実際に描かれれば、「象主」が古代兵器である可能性が見えてくる。
そして残る古代兵器は天空の神の名が付けられた「ウラヌス」だけであるが、青色の星に住んでいる「象主」はなぜ天空神なのか。
これは単なる消去法で決定したわけではない。
SBSにて「象主」の学名が判明しており、その学名は「ナイタミエ・ノリダ象」。
これを逆から読むと「ダリの絵みたいな」象ということになるが、実はダリにはこのような作品があることをご存じだろうか。
この象の名は「宇宙像」。
『天空』と『宇宙』。「象主」が宇宙の生物かどうか断定はできないが、この根拠によって「象主」が天空神「ウラヌス」である可能性が増したのではないだろうか。
仮に「象主」がウラヌスではなかったとしても、対応関係からワノ国に「古代兵器」が存在する可能性は高いのではないだろうか。
結論
今回の考察は結論から言えば、「方舟マクシム=古代兵器プルトン」、「象主=古代兵器ウラヌス」ではないだろうか。
『魚人島編のポセイドン』・『空島編のマクシム』・『ワノ国編の象主』。これらは明らかに対比されており、判明していない2つの古代兵器を考察する素晴らしい根拠になるのではないだろうか。
今回は『魚人島編』と『空島編』、『魚人島編』と『ワノ国』の対比を行ってきたが、実は『空島』と『ワノ国』はより深い関係性にある。
それに関してはまた今度考察するのでお楽しみに。
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