〝ウソ800〟
第25話のタイトルにもなった〝ウソ800〟は「嘘八百。多くの嘘をつくこと、全くのでたらめであること」を意味する言葉である。
「800」という数字は作者・尾田栄一郎氏自身が意識的に用いている。例えば、第一話で登場したヒグマという男の登場シーンを見てみよう。

この直後、ルフィは〝ゴムゴムの実〟を食べ、「ゴム人間」となった。しかし、この「八百万ベリー」という賞金には意味があった。
ずいぶん後になって明かされることになるが、この「ゴム(56)」の能力は「嘘八百」であり、ニカと呼ばれる〝太陽の神〟を宿した〝ヒトヒトの実〟だったのだ。
〝空白の100年〟
では〝空白の100年〟についてはどうだろう。

〝空白の100年〟が明けたのは今から800年前、オハラの考古学者の仮説によれば「巨大な王国」は「20の連合国」に敗北し、勝者となった人々が「世界政府」を樹立したという。

この800という数字に意味があるとすれば、〝空白の100年〟とは800年前に起きたとされる出来事を「嘘八百」にするための隠蔽工作なのではないだろうか。
歴史が消されることを知った人々は〝歴史の本文〟に文字を刻み、真の歴史を伝えるために海賊として海へ出た。
彼らが海賊として海を渡る必要があった理由は、大陸が海に沈んだからである。
では、800年前の嘘とはいったい何だろう。
800年前の嘘
もし800年前に起きた出来事が全て嘘八百だとすれば、何が真の歴史なのか。
その答えは、各地に点在する〝歴史の本文〟を繋ぎ合わせることで完成する〝真の歴史の本文〟に記されている。

〝五老星〟が〝空白の100年〟の研究を続けたオハラの考古学者クローバー博士の射殺を命じたのは、彼の言葉に一定の〝真実〟が含まれていたからである。
これには天才科学者Dr.ベガパンクも言及していた。

しかし、注意したいのはクローバーを含むオハラの考古学者が〝全知の樹〟に残る遥か昔の文献と一部の〝歴史の本文〟から得た確定的な真実は「巨大な王国」の存在だけということだ。
その他のクローバーの語った歴史には「推測」が含まれる。この仮説を聞いた〝五老星〟の反応を見るに、ここにも真実は含まれていそうではある。
となると、怪しくなるのは800年前に20人の王たちが「世界政府」を作り上げたという歴史だ。〝天竜人〟の暴走する権力を保証しているこの部分こそが「嘘八百」なのではないだろうか。
そしてもう1つ、「巨大な王国」の本当の〝敵〟は20の王国だったのか、という部分だ。こちらについては以下の記事で詳しく述べている。




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