【ワンピース考察】イムはオカマである

ONE PIECE

地獄に仏

〝地獄にオカマ〟(出典:尾田栄一郎『ONE PIECE』集英社)

 インペルダウン編第537話のタイトルは〝地獄にオカマである。

 これは、海底監獄〝インペルダウン〟でマゼランの毒に侵され、死の運命にあったルフィの命を救ったエンポリオ・イワンコフを表現している。

 「地獄に仏」とは「大変な危難や困難に最中に思いがけない助けに出会う喜び」を例えた言葉で、イワンコフはまさに〝インペルダウン〟という地獄に現れた「仏」であった。

 扉絵に描かれた〝麦わらの一味〟の背景には、が描かれている。レインボーフラッグと呼ばれる虹色の旗は、平和やLGBTの尊厳を象徴するものとして用いられる。

 注目すべきは「仏」に「オカマ」という振り仮名がある点だ。イワンコフがオカマであることから当然といえばそれまでだが、あえてこの表現を用いた別の理由があるかもしれない。

 ちなみに、「ニューカマーランド」の住人達がイワンコフに敬意を払って「イワ様」と呼んでいることも注目に値する。

イワ様(出典:尾田栄一郎『ONE PIECE』集英社)

地獄にイム

 第906話で初登場したイムという人物は、世界最高の権力者〝天竜人〟の最高位「五老星」よりも上位の存在にあたる。

 後に、800年前にこの世界を創造した〝最初の20人〟に「ネロナ家」の「イム聖」という王がいたことが判明するが、この発言したのは他ならぬイワンコフである。

 イワンコフの「カマバッカ王国」の女王という地位は「永久欠番」となっており、仮にイムが800年前から生きていたならば、彼の王という地位もまた「永久欠番」といって相違ない。

永久欠番(出典:尾田栄一郎『ONE PIECE』集英社)

 「ネ」「ロ」「ナ」は「神」を、「イ」「ム」は「仏」という漢字をそれぞれ構成している。

 つまり、イムの座る〝虚の玉座〟がある部屋に入ったサボが「まさか世界のてっぺんに地獄があるとは」と表現しているように、こちらの地獄にも仏、つまり、オカマがいたのである。

世界のてっぺんに地獄(出典:尾田栄一郎『ONE PIECE』集英社)

初登場

 イムという人物が初登場する少し前、第904話では本拠地を〝黒ひげ海賊団〟の襲撃により失い、総本部を「カマバッカ王国」に移していた革命軍が描かれた。

革命軍「総本部」(出典:尾田栄一郎『ONE PIECE』集英社)

 同時に、インペルダウン編で語られていたLEVEL5.5番地「ニューカマーランド」を作った〝穴掘り〟の能力者モーリーが登場する。

モーリー(出典:尾田栄一郎『ONE PIECE』集英社)

 そして初登場を果たした第906話では、直前に〝インペルダウン〟LEVEL6に収監されていたドンキホーテ・ドフラミンゴが描かれたが、これらは明らかに偶然ではない。

イム初登場(出典:尾田栄一郎『ONE PIECE』集英社)

正体

〝天竜人〟(出典:尾田栄一郎『ONE PIECE』集英社)

 〝世界政府〟を創造した20の王の末裔〝天竜人〟は、男性には「聖」、女性は「宮」という敬称がつく。さらに言えば、イワンコフはネロナ・イム聖を女王ではなく、「王」と表現していた。

 つまり、イムは男である。オカマであることを考慮すれば、彼はおそらく女性の姿をしている。これは彼がパンゲア城の「花の部屋」にいたことも根拠の1つとなりうるだろう。

 そして〝五老星〟とサボ以外にイムの姿を見た人物は、ネフェルタリ家の王コブラである。

イムとコブラ(出典:尾田栄一郎『ONE PIECE』集英社)

 イムの姿を見たコブラ王の反応から察するに、イムはコブラのよく知る人物の姿をしている。

 イムは「ビビが欲しい」という発言をしており、これがどんな理由から出た言葉なのか明確にはわからないが、彼が女性の姿をしているという前提に立てば、自ずと答えは導かれる。

 都合上、ここでは言及するにとどめて全てを説明しないが、世界のてっぺんにある地獄には、ネフェルタリ王家に関連のある人物と〝瓜二つ〟のイムオカマがいる可能性が高い。

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