煙突から現れるヤブ医者
サンタクロースといえば、クリスマス前夜に子供達へプレゼントを届けにやってくる赤い服に身を包んだ白髭の老人である。
トナカイの引くソリに乗って民家の煙突から現れるこの伝説の老人は、4世紀に小アジア(現在のトルコ)に実在した聖ニコラウスがモデルとされている。
一年中雪が降る冬島「ドラム王国」には、サンタクロースをモデルにした2人の老医者がいた。
1人はDr. ヒルルク。人々の病を治すため日夜研究を続ける彼は、民家の煙突からやってきては病人に自作の薬を試して実験を繰り返すヤブ医者だった。
一方、彼の友人Dr. くれはは対照的に、医者として非常に優れた腕を持っており、トナカイの引くソリに乗ってやってきては人々の病を治し、生活資金をふんだくっていた。
青鼻のトナカイ
有名なクリスマスソング『赤鼻のトナカイ』によれば、サンタクロースの乗るソリを引くトナカイは、「真っ赤なお鼻」を持っているようだ。
ドラム王国では「赤鼻」ならぬ「青鼻のトナカイ」トニー・トニー・チョッパーが登場した。
赤鼻のトナカイは「いつもみんなの笑いもの」だったが、青鼻のチョッパーは生まれてすぐ親に気味が悪いと見放された。
〝ヒトヒトの実〟を食べ、ついに〝バケモノ〟となった彼は、身寄りも行く当てもなく人々に恐れられ、生死の淵を彷徨っていた。
そんな彼を救ったのがDr. ヒルルクだった。ヒルルク亡き後も彼はDr. くれはに医術を学び、ドラム王国の人々を病から救っていた。
サンタクロースをモデルにした2人の老医者から、医者として最高の心と最高の腕を継いで海へ出たチョッパーは、〝麦わらの一味〟の船医として今日も人々に笑顔を届けている。
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