〝白ひげ海賊団〟2番隊隊長ポートガス・D・エースは、アラバスタ編で初登場を果たし、後の頂上戦争で非業の戦死を遂げたルフィの義兄である。
彼は、これまで多くの〝犬〟に関係のある人物達と戦ってきた。その関わりは、物語の序盤ではあまりはっきりと描かれていないが、物語が進むにつれてより色濃く描かれることとなる。
スモーカー
エースは、海軍中将(当時は大佐)〝白猟のスモーカー〟とアラバスタ王国で対峙した。

後の〝黒ひげ〟マーシャル・D・ティーチを追う途中、義弟〝麦わらのルフィ〟を探すエースは、同じくルフィを追うスモーカーとアラバスタのレストランで邂逅した。
彼らの〝火〟と〝煙〟の能力では、戦いに決着がつくことはなかった。スモーカーはアラバスタ王国の乗っ取りを計画していたクロコダイルから「野犬」と表現されている。

〝黒ひげ〟
その後、海軍船から情報を奪って〝黒ひげ〟の居場所を突き止めたエースは、バナロ島でついに〝黒ひげ海賊団〟を発見する。

ここで行われた戦いは、後に頂上戦争の引き金として語られる〝バナロ島の決闘〟として知られ、〝黒ひげ〟に敗北したエースは大監獄インペルダウンに収監されることとなった。
〝黒ひげ〟は明らかに、ギリシャ神話における冥界の番犬「ケルベロス」の要素が含まれる人物である。その根拠については参考記事をもって割愛する。

モンキー・D・ガープ
犬に関連のある海兵とエースの関わりは、スモーカーにとどまらない。
エースは〝海賊王〟ゴール・D・ロジャーの実の息子であり、かつて海軍に自首をしたロジャーは、海兵であるルフィの祖父モンキー・D・ガープに息子を託した。

ガープは犬の被り物をして犬の船主を持つ海軍船に乗る海軍本部〝中将〟である。彼は後の頂上戦争で、エースの死を目の当たりにすることになる。
ダルメシアンとドーベルマン
エースの公開処刑を止めるため、海軍本部に攻め込んだ〝白ひげ海賊団〟と「海軍」が激突した「頂上戦争」でも、犬に関わりを持つ海兵達が登場している。
〝中将〟ダルメシアンは、エース救出のため処刑台に向かうルフィをその体術で圧倒した。ダルメシアンはクロアチアのダルマチア地方原産の犬種である。

また、頂上戦争でルフィの資質を目の当たりにした〝中将〟ドーベルマンは、その脅威を海兵達に警告した。ドーベルマンは19世紀末にドイツで作られた犬の品種である。

〝赤犬〟
ルフィに救出されたエースであったが、マリンフォードからの脱出の最中、ルフィを庇って海軍大将〝赤犬〟に殺されてしまう。

エースの死後〝赤犬〟は再びルフィに狙いを定めるが、エースの〝意志〟を守らんとする〝白ひげ海賊団〟と、〝黒ひげ海賊団〟の登場によってルフィは生き延びることとなった。
ヤマト
ワノ国編では〝百獣海賊団〟総督〝百獣のカイドウ〟の息子ヤマトが登場した。ヤマトはかつてワノ国を訪れたエースと戦い、酒を酌み交わしている。

ヤマトは〝イヌイヌの実〟幻獣種 モデル〝大口真神〟の能力者であり、両者は〝鬼〟と呼ばれた父を持つ葛藤や苦しみを経験してきたという共通点がある。
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