〝ルナーリア〟
黒い翼に背中の炎、褐色の肌、白い髪。
800年前に「世界政府」を創造した20(正確には19)の王が〝赤い土の大陸〟の〝聖地マリージョア〟に移住する遥か昔、赤い壁の上には〝発火〟する種族が住む「神の国」があった。
歴史が示す事実から推察するに、あらゆる環境下で生存できる怪物〝ルナーリア族〟は、かつて何者かに土地を奪われ、種は滅亡の危機に陥った。
かつて彼らが住んだ「神の国」はどこに消えたのか。彼らはなぜ滅亡するに至ったのだろうか。
「神の国」
キリスト教において「神の国」とは、「神の支配、また、その及ぶ所。天国。」とされる。
キリスト教の根本的信仰であり、イエスの説教の主題であった、この神の力と生命によって支配される王国は、『マルコによる福音書』に記される。
また、アウグスティヌスの著書『神の国』においては、「神の国」と「地の国」との対立として歴史の真相が捉えられ、これはキリスト教歴史哲学の古典として知られる。
不自然な構造

〝赤い土の大陸〟近傍の〝凪の帯〟に位置する海底監獄〝インペルダウン〟には、LEVEL1から最下層LEVEL6まで数多の犯罪者が収監されている。
下層に行くほどより凶悪な犯罪者を収容する構造上、上位の階であるほど収監する人の数は多くなるが、この監獄は下層に行くほど広くなる造りとなっている。
この建造物が海底にあることを考慮すれば、その建造方法や、監獄としての構造上の〝不自然さ〟はさらに際立つ。その内部には古代文字のようなものまで存在する。

そして、〝インペルダウン〟を象徴する旗には、王冠と翼が描かれている。王冠は君主の被る冠であり、翼は月の古代都市の壁画に描かれた〝月の人〟の持つ特徴である。

看守と黒い翼
〝インペルダウン〟の看守達と〝ルナーリア族〟には、ある共通点がある。それは彼らが「黒い翼」を持つという点だ。

特に、かつてインペルダウンの2枚看板として君臨していたシリュウとマゼランは、〝百獣海賊団〟大看板の1人〝ルナーリア族〟のキング(アルベル)と酷似している。

また、〝インペルダウン〟編では、〝ルナーリア族〟の身体的特徴の1つである背中の炎のように、「焦熱地獄」の燃え上がる炎がルフィを毒の刑に処したマゼランの背後に描かれていた。

ルフィが起こした混乱に乗じて〝インペルダウン〟に現れた〝黒ひげ〟もまたマゼランの毒を「焦熱地獄」でくらっている。

そして、〝黒ひげ〟とシリュウが出会ったのも、この燃え盛る「焦熱地獄」だった。

つまり、黒い翼を付けていた2人の元看守長と2人の〝Dの一族〟が関わっていた。この〝黒ひげ〟と〝麦わら〟は、後に〝ルナ―リア〟の特徴を持つ人間兵器と戦うことになる。
〝D〟と〝ルナーリア族〟
ここまでの事実を少し推し進めて、なぜ〝ルナ―リア族〟が滅亡するに至ったかという問いに話を戻そう。
かつて「神の国」に住んでいた〝ルナ―リア族〟は、言うまでもなく〝神〟であった。これは〝神の天敵〟や〝悪魔〟とも表現される〝Dの一族〟とは対照的な存在である。
つまり、〝D〟は、かつて〝神〟と呼ばれたこの種族と敵対していたのではないだろうか。
空島で描かれた〝大地をめぐる戦い〟のように、〝赤い大地〟をめぐる〝神〟とその天敵の戦いは、長い年月を経て最終的には新たに〝神〟を自称する人々に横取りされる形で奪われた。
黒い翼を持つ〝堕天使〟のように、滅亡した「神の国」の城は〝赤い土の大陸〟近くの海中に没し、彼らは堕ちた。
その遥か後、〝神の種族〟の住んだ赤い大地の上には〝聖地マリージョア〟が誕生し、新たに〝神〟を名乗る人々が移り住んだ。
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