【ワンピース考察】母親が判明していない登場人物が多いのはなぜか―冒険の対義語―

ONE PIECE

母親

 ワンピースの主要な登場人物は母親が判明していないか、もしくは死亡しているという場合がほとんどである。例えば〝麦わらの一味〟の多くは母親が登場しておらず、血縁関係のある家族が描かれたウソップ・サンジ・ロビンの母親はいずれも死亡している。ナミも義母が登場しているが死亡している。

 主人公であるルフィも父親と祖父は判明しているものの、母親や祖母は判明していない。

 この現象は〝麦わらの一味〟に限った話ではなく、ネフェルタリ・ビビやしらほし姫、トラファルガー・ロー、レベッカなども母親が既に死去している。

 また、空島のコニスのように、父親が登場しているにもかかわらず母親が一切登場していない場合もある。

 これには尾田栄一郎氏本人がSBSで言及している。今回はワンピースと母親、冒険と母親について解説していく。

冒険の対義語

 第78巻のSBSにてこのような質問があった。

 「ワンピースの登場人物で、母親が不明だったり既に死亡してたりするキャラクターが妙に多いのは、何故ですか?」

 尾田栄一郎氏の回答は、

 「なるほど、まあ答えは簡単です。「冒険」の対義語が「母」だからです。」

 とのことだ。

 確かに「帰る場所」である「母」という存在は、危険に自ら身を投じる「冒険」とは対義的なものかもしれない。実はこの思想は、海賊達だけでなく、王女などにも反映されていて、実はほとんど母親が判明している、もしくは存命であるという人物は登場していない。

ルフィの母親

 亡くなった人物は生き返らないかもしれないが、先程の考えを逆に捉えれば、「冒険」が終わった時に「母親」が明かされる人物も存在するかもしれない。

  その代表が主人公モンキー・D・ルフィである。ルフィの義兄であるエースの母親が頂上戦争で判明したように、対応関係にある最後の〝巨大な戦い〟においてルフィの母親が判明する可能性は十分に考えられる。

 2008年発売の北米版ジャンプでは読者のルフィの母親に関する質問に対して、「ルフィの母親は生きており、検討中」と発言しており、今後登場させるかも微妙というような回答をしている。

 今後もしルフィの母親が明かされることになっても、それはルフィの「冒険」が完全に終わった後かも知れない。

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