ドラム王国
太古の島〝リトルガーデン〟を出港し「アラバスタ王国」へ向かっていた〝麦わらの一味〟は、原因不明の高熱に倒れたナミを治療するため、「ドラム王国」を訪れた。
年間を通して寒冷な気候が続く〝冬島〟ドラム島に位置する「ドラム王国」は〝偉大なる航路〟随一の医療技術を持つ「医療大国」として知られていた。
一味が訪れた時には、〝黒ひげ海賊団〟の襲撃により悪政を敷いていた国王ワポルは逃亡、王国は滅亡していた。現在はドルトンを王とする「サクラ王国」に改称している。
ドラム城
〝ドラムロッキー〟の最も高い山の頂上にそびえ立つ「ドラム城」は、ドイツ・バイエルン地方にあるノイシュヴァインシュタイン城をモデルとしている。


「ドラム城」同様山頂に建てられ、冬には雪化粧をまとうこの白亜の古城は、ドイツで最も人気のある観光地の1つだ。
ディズニーにある「シンデレラ城」のモデルの1つといわれるこの城は、建築好きのバイエルン王ルートウィヒ2世がによって建てられた。
中世騎士道に強い憧れを抱いていたルートヴィヒ2世は、ワーグナーのオペラに登場する騎士の城を再現するため、このネオロマネスク様式の大理石造城郭を建設した。
城内には豪華な装飾が施され、ワーグナーのオペラに登場する場面を描いた壁画や白鳥をモチーフにした調度品・絵画がある。
経済性や実用性を度外視して1869年に建設を開始したこの城は王国の財政を逼迫し、国王はついに軟禁されてしまう。そして1886年、彼はシュタルンベルク湖畔を散歩中に謎の死を遂げた。
建設は王の死による一時中断を経て1892年まで続けられたが、未完成のまま現在に至る。
ドラムロッキー
ドラムにそびえ立つドラムロッキーの名は、北アメリカのロッキー山脈がモデルだろう。
その形はアメリカ・ワイオミング州のデビルスタワーがモデルといわれている。この場所はスティーブン・スピルバーク監督の映画『未知との遭遇』のロケ地としても知られる。


デビルスタワーは冷えて固まった溶岩が浸食されてできた地形で、古くから先住民が信仰の対象としていた。1906年には、アメリカ初のナショナル・モニュメントに指定されている。
海賊になることを決意したトニー・トニー・チョッパーがドラム城からそりに乗ってドラムロッキーを下る描写は、トナカイの引くそりに乗る「サンタクロース」がモデルになっている。
加えてこの描写は、『未知との遭遇』の続編とも言われる同監督作品『E.T.』の名場面を再現しているようにも思われる。


ビッグホーン


後のサクラ王国国王ドルトンが居住していた村ビッグホーンは、イタリア南部の村アルベロベッロをモデルにしている。
石を積み、石灰を塗って仕上げられた壁と円錐形の屋根を持つこれらの住居はトゥルッリと呼ばれ、16世紀の半ばに開拓農民用の住居としてつくられた。
「アルベロベッロのトゥルッリ」として1996年に世界遺産に登録された。
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